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結膜炎

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目が充血する、かゆい、目やにが増えた。このような症状が出たら結膜炎かもしれません。感染力が強い結膜炎には、さまざま種類があり、うつるもの、うつらないものが存在します。

本記事では、どういった種類の結膜炎がうつるのか、その症状や原因、感染対策について眼科医が詳しく解説します。

目次

結膜炎とは?

結膜炎は、結膜と呼ばれる眼の表面を覆う粘膜の炎症を指します。症状としては、目の充血、かゆみ、涙目、目やにの増加が起こります。原因や重症度によって症状の程度が異なります。

結膜炎の種類と原因

結膜炎の種類と原因

結膜炎は、うつるもの、うつらないものがあり、さまざまな種類があります。その中でも代表的なものについて説明します。

分類 種類 原因 治療
うつる結膜炎 流行性角結膜炎 アデノウイルスに感染 抗生物質と抗炎症薬の点眼薬
咽頭結膜熱(プール熱)
急性出血性結膜炎 エンテロウイルス、コクサッキーウイルスに感染
うつらない結膜炎 細菌性結膜炎 黄色ぶどう球菌、表皮ぶどう球菌などの細菌 抗生物質の点眼薬
アレルギー性結膜炎 ダニやカビ、花粉やハウスダスト、動物の毛などから感染 抗アレルギー点眼薬、ステロイド点眼薬

流行性角結膜炎

◾️症状
目やにが出る、涙が出る、目が充血する

◾️原因
アデノウイルス8型に感染することで起こります。感染力が非常に強いため、感染している人と同じタオルを使用することでうつることがあります。同居しているご家族での感染が多く見られます。

 

咽頭結膜熱(プール熱)

◾️症状
目やにが出る、目が充血する、咽頭痛、頭痛など

◾️原因
アデノウイルスに感染することで起こります。プールなどで感染することが多いです。

 

急性出血性結膜炎

◾️症状
目やにが出る、目が充血する

◾️原因
エンテロウイルス70型に感染することで起こります。

細菌性結膜炎

◾️症状
黄みがかった目やにが出る、目が充血する

◾️原因
黄色ぶどう球菌、表皮ぶどう球菌などの細菌に感染することで起こります。

アレルギー性結膜炎

◾️症状
目やにが出る、目が充血する、ごろごろする、痒み

◾️原因
アレルギー性結膜炎は、通年性と季節性があります。黄色ぶどう球菌や表皮ぶどう球菌などは通年性の原因で多く、主なものにはダニ、カビ、ハウスダストがあります。

最近ではコンタクトレンズを使用している人にも増加傾向が見られます。一方、季節性の原因としては、スギなどの花粉が代表的です。

結膜炎はうつる?効果的な感染対策について

結膜炎の種類によって、感染の程度が異なり、感染力もそれぞれ異なります。

分類 結膜炎の種類 感染力
うつる結膜炎
(ウイルス性結膜炎)
流行性角結膜炎 非常に強い
咽頭結膜熱(プール熱) プールでの感染が多い
急性出血性結膜炎 強い
うつらない結膜炎 細菌性結膜炎 稀にうつる
アレルギー性結膜炎 アレルギー反応による

うつる結膜炎に分類される流行性角結膜炎、咽頭結膜熱(プール熱)、急性出血性結膜炎の3つは、ウイルス性結膜炎の中でも、人に感染しやすく一般的に「はやり目」と呼ばれます。

結膜炎の中でもこのはやり目が特に感染力が強いため、他の人にうつさないように感染対策を行いましょう。

効果的な感染対策について

以下のことに注意して感染予防に努めてください。もちろん、対策をしていても感染するリスクはありますが、感染を防ぐにはいずれも顔や手を清潔に保つことが大切です。

  • 汚れた手で目をこすらない、汚れた手であちこち触らない
  • 手洗いの徹底
  • 他の人の目薬を使わない
  • ご家族や友人とタオルや洗面器具を共有しない
  • お風呂は最後に入る
  • コンタクトレンズは使用期限を守る、使ったらしっかりと洗浄を行い清潔な状態を保つ
  • 感染した場合、学校や仕事は休む

結膜炎の治療方法

結膜炎に対する特効薬はなく、治療には、症状の軽減を目的とした点眼薬や抗生物質が使われることが一般的です。また、感染症の場合は、感染源となる細菌やウイルスに対する適切な治療が必要です。

治療の期間は、細菌性結膜炎であれば数日程度、ウイルス性結膜炎(はやり目)は2〜3週間程度で症状は治ります。

一方で、アレルギー性結膜炎は、1〜2週間程度で症状は治りますが、花粉症シーズンや原因となるアレルギー源の活発な時期に繰り返してできることが多いため、治療や通院の頻度が多くなる場合があります。

まとめ

結膜炎は、うつるタイプのウイルス性結膜炎、うつらないタイプの細菌性結膜炎、アレルギー性結膜炎があります。

治療方法は、点眼薬や抗生物質の使用以外に特に差がありませんが、原因や感染力には大きな違いがありしっかりとした感染対策が大切です。難しい対策はなく、汚れた手で目を触らない、コンタクトレンズをしっかりと洗浄するなど清潔に保つことが感染予防としてポイントです。

まずは、このポイントに注意して、実際に感染した場合は、早めに眼科へ受診しましょう。

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サイト監修者について

医療法人七彩

理事長 本間 理加

これまで大学病院に長く従事し、白内障手術をはじめとして、網膜硝子体手術、緑内障手術、眼瞼下垂、角膜移植など様々な眼科手術に豊富な執刀実績を持ちます。現在医療法人七彩の理事長として川越エリアを中心として手術に特化した眼科クリニックを2医院展開しています。