全ての患者様において、年と取ると必ずでるのが白内障です。現在高齢化社会であり年間200万件以上の白内障手術が全国でおこなわれており、戦前、戦後は失眼の第1位は白内障でしたが、今は白内障で失眼する方はほとんどおられません。また日帰りで5分から10分くらいの手術で出来るようになりました。しかし白内障をとり人工レンズを入れるだけなので老眼はよくなりませんし、手術なので感染症を起こすリスクもあります。白内障があるからすぐ手術にはなりません。眼科医よってもそれぞれ違う考え方があるので、手術をするタイミングも違い、また患者様にとって手術をする一番よい時期もそれぞれ違うので最終的には患者様に時期を決めていただくことになります。が、あえて助言させていただきますと、視力低下を自覚し日常生活において不自由になったくらいで手術された方がやって良かったなと思えます。なぜなら視力の良い患者様でも悪い患者様でも同じ手術をしておりますが、視力が良い患者様に手術をして、良くなっても視力の変化を感じにくいのです。他の眼疾患がなく視力が悪い方に手術をすれば当然、手術前より良く見え喜ばれます。周りの白内障手術を受けた方で手術をしても変わらないとおっしゃる方もいれば、凄く見えるようになったとおっしゃる方もおられるのは手術をする時期が関係していると考えられます。白内障があるからと言って手術を急ぐ必要はないのです。手術は医師の話を聞いてメリットとデメリットを考えてメリットが多ければ手術を受けてください。
眼科医:佐谷