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川越西眼科|川越・鶴ヶ島の眼科

斜視

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斜視は、両眼の視線が正常に合わない状態で、目の位置や向きに関連する神経筋系の問題が原因とされます。この状態は成長過程や社会的な側面に影響を及ぼす可能性があり、そのため早期の発見と適切な治療が大切です。

本記事では、斜視とは何か、その見え方、原因や治療方法について眼科医が詳しく解説します。

目次

斜視とは?

斜視は、片方の眼が正面を向かずに他の方向を見る状態を指します。通常、物を見るときには、両眼が目標の方向を向いていますが、片方の目が目標を見ている間に、もう一方の目が別の方向を向いています。

斜視は目の位置によって、内斜視、外斜視、上下斜視、麻痺性斜視、偽斜視などに分類できます。そのほか特殊型の斜視、眼性斜頸もあります。

斜視の見え方

斜視の見え方

斜視の見え方は、視線がズレているため、物がダブって見えたり(複視)、逆に2つのものが1つに見えることがあります(混乱視)。

文字を読むときは、画像のようにダブって見えるため読みにくく、車の運転などはしづらくなります。

斜視の原因

斜視の原因は、目を動かす筋肉や神経の異常、遠視、視力不良、両眼視の異常などが考えられます。

1.目を動かす筋肉や神経の異常

筋肉や神経にわずかな問題があると、目の位置がずれて、両目が一緒に正確に物を見ることができなくなり、斜視になることがあります。

 

2.両眼視の異常

遺伝的要因や脳の一部のわずかな異常により両眼の協調を妨げる場合、それぞれの目が異なる方向を向いてしまい、斜視になることがあります。

 

3.視力不良

病気やけがにより、片方の目の視力が低下すると、両眼視が妨げられ、視力の低下した目が斜視になることがあります。通常、その目は外側を向きます(外斜視)。

 

4.遠視

目はピントを合わせようとして、近くの物を見る際には、目は内側に動きます。しかし、遠くの物を見る際には、ピントを合わせなければはっきり見えず、そのために目は内側に大きく動くことがあり、その結果、斜視になることがあります(=調節性内斜視)。

 

そのほか、交通事故で強く頭を打ったり、目や脳にけがをした場合にも斜視になることがあります。

斜視の治療方法

治療方法は、手術と手術以外の方法があります。また、斜視の種類や年齢によって、治療方法が異なります。遠視が原因の内斜視であれば、まず眼鏡による屈折矯正が行われます。

この治療だけで、眼の位置が正常になることもあります。他の種類の斜視では、手術が必要な場合があります。

また弱視がある場合は、手術の前に弱視治療が行われます。

手術による治療

成人の場合は、手術は局所麻酔で行うことができますが、乳幼児や小学生の場合は全身麻酔が必要です

※手術では、目を動かす筋肉(外眼筋)の位置を調整して、眼の位置を改善します。
※当クリニックでは、局所麻酔下で手術を実施するため、小さいお子さまの斜視手術については信頼できる提携医療機関にご紹介させていただきます。

 

斜視が外側に向いている場合、外直筋を後ろに移動させたり、内直筋を前に移動させることで改善できます。外直筋を後ろにずらす場合は、筋肉を切り離して眼球の後ろに縫い付けます。

内直筋を前にずらす場合は、前方に縫い付け直して余分な部分を切り取ります。

 

手術時間は、1つの筋肉につき20〜30分程度です。片眼で1〜2つの筋肉を手術する場合が多いですが、斜視の種類や角度の大きさに応じて、両眼の手術を行うこともあります。

手術を行うタイミング

  • 両眼視訓練を頑張りたいけど眼鏡をかけられない
  • 両眼視機能が一度ついたのに崩れ始めている
  • 小学校入学・中学入学・就職や結婚などのタイミングに備える(入学前の夏休みなど)
  • 見た目を気にし始めている
  • 眼の位置をコントロールできるけど眼精疲労が強くなってきた
  • 局所麻酔で手術ができるほどに成長した(個人差があります。小さいころは全身麻酔)
  • 麻痺性の斜視になって固定してから半年以上たっている(甲状腺の眼症の場合はより慎重ですし、他の外科的治療の可能性もあります)

手術以外の方法

コンタクトレンズ、メガネの使用

斜視の原因である遠視や近視を矯正し、両眼で正常に見えるようにするために、コンタクトレンズやメガネを使用します。

遠視が原因の調節性内斜視や、左右の視力差が斜視の原因となる場合には、この方法が有効です。 特に5歳以下でよく見られる調節性内斜視では、眼鏡だけで改善されることがあります。
小学生以上でも、近視や乱視が放置されることがありますが、遠くも近くもよく見える眼鏡をかけることが大切です。

物が2つに見える場合は、「プリズム眼鏡」というレンズを試すこともありますが、斜視が完全に治るわけではありません

両眼視機能訓練

大型の弱視鏡やカイロスコープなどを利用して、両眼の視機能を改善させます。

遮閉法

眼帯やアイパッチ、さらには磨りガラスなどを使用して、不同視や斜視の治療を行います。

片方の目を遮ることで斜視がない目を休ませ、斜視がある目にはその度数に合ったメガネなどを装着させ、視力の向上を促します。

ボツリヌス注射

筋肉を引っ張りすぎる作用をボツリヌス毒素で阻害し、眼の位置を修正する方法です。効果が一定期間後に減衰するため、数か月ごとに治療を繰り返す必要があります。

まとめ

近年では、スマホの普及により、物を近くで見る機会が増え、子どものみならず、大人の斜視も増えています。

画面を見るときは、休憩する時間を設けて、一点を集中して見る(寄り目の状態の)時間を減らすことが大切です。

 

当クリニックでは、両眼視機能を大事にしそれを伸ばす考え方と、見た目の改善をするという考え方の2つを大切に診療にあたっています。

また、同時視訓練や抑制除去訓練、手術定量ができるなど、能力の高い視能訓練士が在籍しているため、患者様により安心して通院いただけるよう院内のスタッフの教育も欠かさずおこなっております。斜視でお悩みの方はお気軽にお問合せください。

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サイト監修者について

医療法人七彩

理事長 本間 理加

これまで大学病院に長く従事し、白内障手術をはじめとして、網膜硝子体手術、緑内障手術、眼瞼下垂、角膜移植など様々な眼科手術に豊富な執刀実績を持ちます。現在医療法人七彩の理事長として川越エリアを中心として手術に特化した眼科クリニックを2医院展開しています。